グルテンフリーとは何か?必須栄養学編
目次
グルテンフリーとは何か
現代小麦は昔と違う『突然変異小麦&農薬漬け』の為、小麦は寿命を縮めるNo.1食材だということは前回の記事でお伝えしました。
私はグルテンフリー歴五年目ですが、今では小麦を食べない食生活を満喫しています。
美容、ダイエット、健康にと世界中に広がっているグルテンフリーの基本をまとめてみました。
『グルテン』とは・・・
グルテンとは、小麦の中の「たんぱく質」の一つです。
小麦粉は炭水化物がメインですが、たんぱく質も6~15%ほど含まれ、そのうち約85%が「グリアジン」と「グルテニン」です。
この2つのたんぱく質の・・・
グリアジン:弾力はあるけど伸びにくい
グルテニン:弾力は弱いが粘着力が強く伸びやすい
という2つの性質が、水を混ぜ合わせる事によって『弾力があって伸びやすい』グルテンに変化するのです。
グルテンは小麦(大麦、ライ麦)特有のたんぱく質なので他の穀物には存在しません。
この特徴によってパンが膨らみ、冷えても縮まず形を保てるのです。
米粉やとうもろこし粉でパンを焼いてもふっくら膨らみにくく、麺も切れやすく小麦独特の弾力感はありません。
このグルテンの特性を生かし、パスタやうどん、パイ、ピザなどの様々な料理が作られているのです。
実は小麦は1万五千年も前から栽培されていますが、昔はグルテンの量はそれほど多くはありませんでした。
1940年代の緑の革命から品種改良、異種交配、遺伝子組み換えが始まり、1980年頃までにはグルテンの量が増大し、変形した現代小麦となったのです。
1974年から販売された、農薬という名の毒薬、ラウンドアップがセット販売される事で小麦の健康被害に追い打ちをかけ、この4~50年間でそれこそ世界中の腸壁を壊し続け、病気を量産しているのです。
元々グルテンフリーはセリアック病や小麦アレルギーの人向けの食事療法でしたが、テニスの世界王者、ジョコビッチの『生まれ変わる食事』が2015年に発売され、世界的ベストセラーになった事やセレブが美容と健康、ダイエットの為に取り組むようになった事から、グルテンフリーのムーブメントが起きたのです。
グルテン依存症の恐ろしさ
私も、パンもパスタもラーメンも大好きでした。
皆さんも、避けようと意識しなければ毎日何かしらの小麦製品を好んで食べている方がほとんどではないでしょうか。
そもそも小麦が嫌いという人は聞いた事がないですし、やめる決心をするのは簡単な事ではないでしょう。
実は現代小麦は麻薬と同じようなグルテン依存症を招く為、食べないと禁断症状まで出るからです。
グルテンはエクソルフィンという麻薬のようなポリペクチドに分解され、脳にあるモルヒネなどの麻薬の受容体であるオピオイド受容体に結合します。
すると多幸感を感じるようになり、次第に小麦依存性が生じ、もっと欲しいという食欲促進効果まであるのです。
だから小麦が体に良くないと聞いても「小麦なしの生活なんて無理!!!」という気持ちになるのですね。
依存症のせいで中々やめるのが辛い小麦ですが、実は二週間しっかり小麦断ちすれば依存症から抜けられます。
チャレンジする時はまず最初の二週間を乗り越える事を、目標にしてみるのがおすすめです。
一生食べない覚悟はできないと思いますが、たった二週間人体実験してみるだけならだれでも簡単にチャレンジできます。
途中で酔った勢いでラーメン誘われつい食べてしまっても、リセットしてそこからまた二週間チャレンジをしてみましょう。
何度かやっていれば慣れてくるし、まぐれでも二週間くらいなら完全にやめる事はできるはずです。
そのあとに、朝パン、昼ラーメン、夜ピザとグルテン祭りをすると、いかに小麦が体に悪いものか自分の体で身をもって体験できます。
もし、二週間ぶりに食べてみたけど体が小麦を拒否するサインがこない場合、いつの間にかカレーやデミグラスソースなどで気付かないうちに小麦を食べていて、ちゃんとグルテンフリーが出来ていない場合もあります。
もしくは、二週間では回復しきれない程、腸壁が壊れていた場合もあります。
腸は最短で二週間で回復すると言われていますが、可能であれば三週間ほど頑張ってから小麦祭りしてみてください。
『体の声を聴く』ということがどういう意味なのか、わかるはずです。
グルテンフリーダイエット
アンジェリーナ・ジョリー、ジュリア・ロバーツ、レディー・ガガ、スカーレット・ヨハンソン、アン・ハサウェイ等々…
世界のセレブがグルテンフリーで美容と健康の為に取り入れたり痩せた事でも有名になったグルテンフリー。
私の周りでも、健康の為にグルテンフリーを始めたらダイエットしてないのに勝手に痩せた、という声がたくさんあります。
グルテンフリーで痩せる理由3つ
1、グルテン依存症による食欲促進効果が消えるので、自然に無駄な食欲がおさまる。
2、腸が快復すると血糖値を下げる『GLP-1』と食欲抑制ホルモンの『PYY』が正常に分泌され、血糖値が上がりにくく食欲コントロールもできるようになり、糖分を脂肪に変えて溜め込む太りやすいサイクルもなくなる為、痩せやすい身体になる。
3、小麦製品は砂糖や酸化油や添加物まみれの加工食品が多いが、自然に食べなくなる事で結果的に痩せる。
つまり、グルテンフリー効果で食欲がおさまり、選ぶ食べ物の質も良くなる事で痩せるのです。
元々パンなどの小麦加工食品は体内で分解されにくく体を冷やす性質があり、栄養の吸収を悪くして代謝が下がりやすくなる一方、米は原形そのままの食品で消化がよく体を冷やしにくい上、エネルギーとしても消費されやすく脂肪になりにくい性質もあります。
さらにグルテンフリーをする事で胃腸も回復する為、栄養の吸収力があがるので代謝もあがり痩せやすくなる可能性もあります。
つらいカロリー制限ダイエットと違い、米などに代替えする事だけなので満足度の高い食事が出来るのも良いですよね。
実際、私も小麦を食べていた頃より太りにくくなりました。
もちろん、せっかく食欲が落ち着いているのに、無駄にたくさん食べ続けたら太りますので、ご注意ください^^
小麦によって起こる病気
■小麦アレルギー
小麦に含まれるたんぱく質に過剰反応する免疫疾患です。
どのたんぱく質に反応するかは人それぞれで、なかにはグルテンは大丈夫という人もいます。
■グルテンアレルギー
グルテンに対して過剰な免疫反応を起こすもので、全身にアレルギー症状が現れます。
小麦だけでなく、ライ麦、大麦などにも反応します。
■遅延型アレルギー
体内に入り吸収されてから数時間~数日後に症状が現れる為、数日前の食事が原因だと気付きにくいのが特徴。
遅延型アレルギーは専門機関しかできず保険も効かないため高額な事と、アレルギーの自覚もない為、ほとんどの方が検査も受けません。
「アレルギー検査したけど小麦は大丈夫だったよ」と言う人のほとんどは、大抵病院で行われる即時型のアレルギー検査です。
主な症状
発疹、にきび、肌荒れ、うつ、頭痛、疲労感、アトピー、腹痛、消化不良、過敏性腸症候群、イライラ、集中力低下、メンタルの不調、不妊、むくみ、体重増加、冷え性、肩こり、めまい、しびれ、頭痛、頭重感、喘息、不眠、筋肉、関節の痛み 等々・・・
■セリアック病
グルテンが体内に入ると敵が侵入して来たと勘違いし、自らの小腸を傷つけてしまう自己免疫疾患です。
小腸の絨毛が損傷するため、栄養が吸収できなくなります。
グルテンフリーを一躍有名にしたテニス界絶対王者のジョコビッチ選手も、このセリアック病だったそうです。
昔は数千人に一人の珍しい病気でしたが、今では欧州全体で500万人以上の人がセリアック病とされています。
(英国国立医療技術評価機構調べ:2016年推計)
主な症状
腹痛、腹部膨満感、下痢、脂肪便、便秘、鉄欠乏性貧血、栄養失調、神経障害、疲労感、嘔吐、倦怠感、皮膚のかゆみ、骨や関節の痛み、発達障害(幼児)ガス、体重喪失or増加、 うつ、ビタミンK欠乏症、疲労、衰弱、エネルギー欠如、発育や思春期の兆候の遅れ、月経期間逸失、不妊症、自然流産、等々・・・
■グルテン不耐症
グルテンを分解・消化する酵素が不足、または欠如していることで全身に慢性的な不調が現れます。
セリアック病と症状は似ていますが免疫の病気ではなく、非セリアックグルテン感受性とも呼ばれます。
■グルテン過敏症
小腸がグルテンに過敏反応する、グルテン過敏症。
アメリカの人口の15%がグルテン過敏症で、そのうちの99%が自覚していないそうです。
「グルテンを食べると何となく調子が悪い気がする…」という方は実は該当している可能性が高いです。
軽いからと言って油断していると、セリアック病になるとも言われています。
※グルテン過敏症・不耐性の場合は、病院でアレルギー検査をしてもわかりません。
■過敏性腸症候群(IBS)
日本人の7人に1人はいるといわれている「過敏性腸症候群」
腹痛や下痢といった消化器症状を引き起こす、原因不明の疾患と言われていますが、実は小麦が起因ではないかと言われています。
■リーキーガット症候群 (腸漏れ)
リーキー(leaky)漏れている+ガット(gut) 腸、 で『腸漏』とも言われます。
今の日本人の約70%がこの症状になっているという情報もあります。
腸管壁の粘膜に傷がつき穴が開く事で、未消化の食べ物や毒素などが血管に漏れ出る症状です。
番外編:花粉症
一般的な健康神話では、コップのようなものに花粉がたまり、あふれてしまうと花粉症が発症し、一度なると花粉症は治らない。
と言われていますが、グルテンフリーと必須栄養学を極めると花粉症は一人もいなくなります。
それは腸壁が修復されて、漏れなくなったサインであり、証拠なのです。
逆に言うと花粉症は、腸に穴が開いて花粉が漏れているだけ、とも言えます。
花粉だけでなく○○アレルギーと言われているもののほとんどは腸に穴が開き、本来入ってはいけない異物や毒素が漏れだす事から起きています。
アレルギー体質の方は必ずと言ってもいいほど腸に問題があります。特に小麦は天敵ということになります。
小麦のせいで起きる間接的な病気をあげだすときりがなくなるので、花粉症以外はやめておきます。
しかし上記の症状全てに共通する重要なポイントは、小麦によって腸が傷がつく事で起きているということはわかると思います。
現代小麦粉を食べて腸壁が傷つかない人はいません。
自分の手にゴシゴシやすりをかけても血が出ない人がいないように、小麦を食べる事と気付かないうちに少しずつ腸の細胞を傷つけているのです。
病名があるかないか、不調の原因を自覚するかしないか、重いか軽いかだけの違いです。
腸は最初は便秘や下痢や膨満感等でサインを出しますが、傷つけ続けると最後は反応する力さえなくなり最後は無反応になります。
そこまで悪化してしまうと必須栄養素がほぼ吸収できなくなり栄養の貯金がどんどん減り続けるので、わかりやすい体調不良が急激に増えていきます。
つまり
腸が傷つく=栄養が吸収できなくなり、全ての病気への危険性が高まるということなのです。
グルテンフリーと必須栄養学
必須栄養学とは
『アメリカ政府が30億と12年かけて、20000体を超える動物と人間の比較解剖実験の結果、地球上全ての自然死の原因は必須栄養素不足によるものだったと解明した事実から導かれた最先端の栄養学』です。
この病気の人達は皆こればかり食べているから、きっとこれが原因だろうという当てずっぽうな統計学や、昔の推理や仮説に基づき作られてきた現代の健康常識とは根拠のレベルが圧倒的に違います。
後にも先にもこのような大規模な解剖実験は行われていませんし、日本で誰かが真似しようとしても絶対にできないでしょう。
世界的な解剖学の博士の持つ病気の原因を見抜く天才的な実力と、アメリカ政府の後押しがあったからこそ初めて成しえた偉業だからです。
だからこそ地球上の動物の何百種類もの病気を撲滅する事が出来て、スミソニアン博物館に国の遺産として今でも展示されているのです。
そして、その解剖の結果、現代の変形した小麦や農薬が腸に与える深刻な被害が判明し、現代小麦は病気に近づくNo.1食材と断定されました。
理由は、小麦に胃腸を壊されると、食事しても栄養が吸収できず排出されてしまう為、簡単に栄養不足=病気になってしまうからです。
必須栄養学は、引き算と足し算の健康法と言えます。
食べてはダメな物は引き算し、食べた方が良いものは足し算し積極的に摂取する。
その為には、正しい選択ができる知識が大切です。
間違いだらけの健康常識に流されず、最新の知識に上書きした上で、自分に出来る事から少しずつ積み重ねていく事が未来の体を創るのです。
すぐ完璧にはできなくても、日々の選択の積み重ねをプラスに近づけ続ける事こそ、健康への近道なのです。
今ではグルテンフリーを語れるこの私も、始める時は決して簡単ではありませんでした。
今でもたまに誘惑に負けて食べては体調を壊し、やっぱり体に悪いんだ・・・と人体実験しては反省しています^^
とにかく、今の自分にできそうな事から、まずやってみる事が大切です。
無理せずに、少しずつでいいので、一緒に健康に近づいていきましょう。
具体的なグルテンフリーチャレンジについては、別の記事で書きますのでお楽しみに・・・^^